自転車と双眼鏡~鳥観て星観て~

双眼鏡「初心者」が自転車に乗って鳥を観たり、夜は星を観たり。

状況毎の最適なスコープ倍率とは

今日は開けた場所(海辺等)と見通しのよくない場所(森林)のふたつを

訪れ、それぞれで最適なスコープの倍率を検討してみた。

使用した機材は8倍機がヒノデ8×42-C2、5倍機はサイトロンサファリ

5×21。視野はどちらも50度弱である。

まず海岸にて・・・丁度アオバトが潮を飲みに飛んできていたところだ。

このような場所ではターゲットを容易に視野に入れることができることと、

対象物までの距離が開いていることから、高倍率のものがより有利である。

船舶を観るのならばいざ知らず、相手が鳥であれば8倍でも小さいかな・・と

思う。さりとて、12~20倍機では数kgにもなる機材なのでこれを構える

のは少々難儀だ。スポットスコープを持っている観察者がいるのも頷ける。

もちろん、5倍機では荷が重く、肉眼よりはマシではあるといったところか。

海ほどではないが、このような堰を観る場合はどうだろうか。

観察する距離が数百mの範囲内に収まる場合だ。コンサートや野球観戦なども

この間合いが近いだろう。サギ類やウなどが思い思いに魚をついばんでいた。

このような場所では8~10倍機が丁度よい。堰の上に佇むアオサギや石の上で

休んでいるスッポンもようく観え、何も不自由はない。

カワウがのんびりと翼を拡げていた。ペンギンっぽくて可愛い。

さて、一方で木々に閉ざされた場所。木立ちの向うで声が聴こえるものの、全く

姿が見えない・・・とても見通しがよくない場所だ。ウグイスやホトトギス

チョットコイもあちこちから聴こえるがなかなか姿が見えない。そんな場所だ。

こんな所ではさすがに高倍率機の出番はほぼない。なぜならば鳥は思いのほか

すばしっこく、一時もじっとしてはいないため、すぐに視野の外に出てしまう。

今でも視野からロストすることはしょっちゅうだ。こうなると倍率よりも

確実に観る方が重要になってくる。(その前に視野に入れることが未だ困難)

木々の向うの目標を確実に捉えるためには、こういった場所では5倍機が俄然

有利である。さすがに目標物を大きくは見ることはできないが見逃す/見落とす

ことに比べたら些末なものだ。

また、双眼鏡を持っての散策は思いのほか堪えるものだ。山道を行く場合は

極力荷は軽いに越したことはない。なお、サファリは200g程度。

700g台のヒノデC2や賞月観星は散策の終盤で堪えることが多い。

開けた場所では8~10倍機、見通しが良くない場所では5~6倍機が最適。

今日の散策でやはり適材適所で使い分けることが良いとの確信を得た。

それにしてもここのシジュウカラは人なれしていて可愛かった。

今日観た鳥:アオバト、ミサゴ、トビ、コアジサシ、大中小サギ、シロチドリ、

カワラヒワ、モズ、コゲラキジバトホオジロ、ムク、シジュウカラ

ヤマガラエナガ、ヒヨ、イソヒヨドリ♂♀、メジロ、ウグイス、ヤブサメ

ヒバリ、カワウ、ゴイサギアオサギ、カチガラス、セッカ

(声だけの出演:ホトトギス、チョットコイ、オオルリ





 

鳥の夫婦の睦まじさ

鳥もつれあいを持ち、よく一緒に過ごしている様子を観察することがある。

身近な所ではうちにやってくるきゅる夫妻が居たが、それだけではない。

キジバトの夫婦も朝ある決まった時間にやってくる。

もう顔なじみになったのか、50cmくらい先まで寄って来ることもある。

呼びかけると返事でもするかのようにクックと鳴くところが可愛い。

一応名前を付けている。旦那のキッジーと奥様のバートさんである。

この二羽はかなり仲が良く、キッジーがくちばしに何か食べ残しを付けていると

バートさんが「あらあら、あなたお行儀がわるいわ」と払い落としたり、逆に

キッジーが奥様の羽繕いをする場面を見かける。

 そもそも鳥のつがいとは、相当に結びつきが強いらしく、一生添い遂げる

のだそうだ。ツルにタカなどは有名な例だと聞く。

好いたハレたですぐに付いては離れをするようなヒトは見習うべきかも。

そうして、二羽でしばらくうちの庭で遊んでいたかと思えば、いつの間にか

いなくなっている。自由気ままで実にうらやましい。

 近くでイソヒヨドリが歌い、上空ではヒバリが高く高く天まで声を届ける。

カラ類やカチガラスの声もそれに混じって聞こえる。ヒヨもまだ居るのか?

このように日々、鳥に囲まれて過ごせる良い環境に感謝したい。

今日観た鳥:キジバト、ヒバリ、カチガラス、シジュウカラヤマガラ、モズ、

イソヒヨドリ♂、ホオジロカワラヒワ、ムク、ヒヨ(全て自宅にて)

 

アジサシ、今年も営巣をするか

昨年は、とある造成地でコアジサシの営巣に出会うことができた。

過去の日誌を紐解く。そういや、さんざん親鳥から威嚇されたっけ。

saylen249.hatenablog.com

さて、今年はどうだろう?

まだ、営巣はなされていない様子。確かに時期が少し早い気がする。

砂利が広がる敷地には、まだコアジサシの姿は見当たらない。ここをただ眺めて

いても仕方がないので、干潟の方を見るとシギにチドリが屯していた。

いまだにどれが何チドリなのかも分からない。ただ眺めることに意義が

あるのである・・・

よく視るとコアジサシが居ることが分かる。干潟のゴカイを食べるっけ?

よくヒナに小魚を与えているのを観たことがある。

 さて、そこから少し離れた場所では漁業者が漁をしていた。

マジャク・・・標準和名アナジャコである。

ここらではマジャク釣りというが、魚のように釣り針は使わない。

代わりに筆を使う。

浅く表土をほり(カマ立てという)、マジャクの生息孔を露出させる。

そこに筆を突っ込んでおくと、ナワバリ意識が強い性質から、その筆を

押し出そうと掴みかかってくる。

鋏が筆先をはさんだところで、指を添えてそっと引き抜くとマジャクが

獲れる・・・一寸変わった釣りである。

 肝心の味だが、自分に取っては「珍味」であるとしか。

昼を回ったところで気温はすでに28℃・・・夏そのもののような暑さ

だった。

今日観た鳥:コアジサシカワラヒワ、カチガラス、ヒバリ、ウミアイサ?

ホシハジロキンクロハジロアオサギハクセキレイ、ツバメ、モズ、

ウグイス、シジュウカラキジバト、シギ・チドリ類

花の季節に

今週のお題「変わった」

気温の高まりとともに花が、葉が一気に芽吹く。

誰か指揮でも取っているのか、本当に不思議と一斉にうごきだす。

藤は酒好き根元に一杯

決まった時期に決まった花が咲く。

若い時はなんにも思わなかったことだが、今になってその不思議さに

改めて感心し、また自然への考えを新たにする。

桜の木に桜の花が咲く

決まった樹に決まった花が咲く・・・その不思議さに改めて考える。

花が咲き、虫が寄り、風が流れ花びらが舞う。

自転車で巡りながら、陽ざしの暖かさともろもろが発する香りを堪能する。

行く先々で季節が顔をのぞかせる。

ほんのり汗ばんだところで帰宅する。何と庭木たちもそれぞれに次の

準備に取り掛かっていた。

野ブドウの樹は冬の間、すっかり葉を落とし沈黙していたが、この陽気で

一気に芽吹きツルを伸ばし始めた。止まった時計が一気に動き出すように。

すでにいくつか房も付いている。

夏には美味しい成果をもたらしてくれそうだ。実に可愛がりがいがある。

もみじも若葉が茂る。

秋には紅葉で愉しませてくれるだろう。そういや、「もみじ」という名の木は

無いのだそうだ。この木も冬の間は葉が落ちてしまう。

枝の形の良いところがあって、そこに「きゅる」夫妻が良く留まっていた。

その枝はもう葉の中に隠れて見えなくなっている。

ほんのちょっとの間にこうも変わるか。人の力なぞ全く及ばぬ偉大さだ。

鳥の動きや草木の変化・・・そういった身近なところで生まれる移り変わりを

感じながらこれからも愉しんでいきたいと思った。

今日観た鳥:シジュウカラ、ヒヨ、キジバトホオジロ、ムク、カチガラス

 

季節の移り変わりを観る

並木もすっかり葉桜となった。入学式に花は間に合わなかった。

自分の時代からは2、3週間は早くなったような気がする。

まだ咲いていた頃

近所の小さな神舎は庭園を思わせるほど手が入っていて、この写真を

撮った3月末は花盛りだった。満開の桜と心地よい風が実に気分が良い。

さて、一方で藤の花房がとても良い香りを放っている。棚の下にいると

清楚な香りについ時を忘れる。菖蒲も花を付けていた。花で季節を知る

ことができるように、また、鳥たちの動きも変わってきた。

クロツラは見納めか

干潟でクロツラの一団が佇んでいた。これから南へ飛ぶのだろう。出国前に最後の

打ち合わせでもやっているようにも見えた。

庭にはキジバトの番が決まった時間にやってくる。そういや「きゅる」夫妻は

すっかり見なくなった。ガサガサ言わせていたシロハラも然り。

キジバトは地味綺麗な鳥

とくに逃げるでもないので、2mくらい先にも関わらずわざわざ5倍双眼鏡で

コリメイト撮影する。最初は双眼鏡にも驚くような仕草を見せたが最近は結構

慣れたものだ。何か云いたそうな顔してこっちを見るのが可愛い。

さあ、新緑の季節。次はどんな鳥に会おうか。

今日観た鳥:クロツラヘラサギキジバト、ウグイス、ホシハジロ、ヒバリ、

シロチドリ、モズ、カワラヒワホオジロハクセキレイキセキレイ

 

さて、ごはんでも炊いてみようか

昨今のキャンプブームの物凄さには驚くばかりだ。

しかし小生、蚊がこの世で最もキライな生き物なので、屋外でのキャンプは

しないと思うが、キャンプ飯は一度体験してみたくはあった。

そんな中、ある所で処分市よろしく投げ売りになっていたメスティンを見掛け

たので何となく購入。スケーターという会社の製造だった。

容量850ml、重量230gくらい。

スケーターのメスティン 

ほのかに浅黒く、何となくそれらしい文言がプレスされ、これで400円台。

容器を軽く洗い、米を1合研ぎ、ほんの少し塩を加え30分ばかり浸水させておく。

ネット社会の便利なところは、誰かが体験記を公表してくれていること。

むかしなら、相応の熟達者を訪ねなければならなかった。

さて、吸水させたら家庭用ガスコンロにかけ、中火と弱火の中間(なべ底に

火が当たるか当たらないか)で15分炊いてみた。

フタが蒸気で押され、せり上がろうとするので、重しに缶コーヒーを置く。

やがて13分頃、蒸気が収まり、缶の中から「チリチリ・・・」という音が聞こえ

始めた。湯がなくなり、炊き上げ直前となったことを示しているようだ。

13分30秒で音がしなくなり、これ以上の加熱はコゲ付きを誘発するだけだろう。

火から外し、タオルで10分ほど蒸らすために包む。

蒸らしが終わったらフタを開けてみる。・・・佳い香りだ。めしの炊きあがった

香りはじつに心が落ちつく。

良い塩梅に炊けたと思う

ひとりで1合飯くらいわけなく食べてしまうので、もう少し炊けた方が良いが、

扱いはこのくらいの大きさが良さそうではある。

バーナーのリング状の跡こそあったが、底の焦げ付きも全くなく、洗うのも実に

簡単だった。収納は弁当箱サイズだから特に場所も取らない。

アルマイト処理された容器

「おうちキャンプ」の良い道具を手に入れることができて、これからが楽しみだ。

近い!近い!!

船着き場にて

ある船着き場にて乗船間もなくのこと。外がギョワギョワ騒がしい。何事?

と思い、外に出て見たら・・・カモメの大群に船を囲まれていた。

乗船客が撒く餌に寄ってきているようだ。

風圧!

もはや餌付けされているかのように接近、肉薄してくる。

真っ白で綺麗な鳥だ。だが、あいにく私はカモメよりもタカが好きである。

ちなみに鳥ではないが、赤い鯉も好きである。

さて、よく見ると少し大きなアジサシのようにも見える。似通った形になる

には何か意味があるに違いない。

種類は・・・なんだろう?ユリカモメでもなく、ただのカモメでもない。

犯罪報道ではないが、「カモメのようなもの」としておこう。

カモメまっしぐら

どうれ私もひとつ・・・と、某海老の絵が特徴的な菓子を手にして差し出す。

ギャウギャウ言いながらまっしぐらに突っ込んできたので、危うくスマホが海に

オサラバするところだった。顔にそれなりの風圧も感じた。

それにしてもえらく人なれした鳥で、口移しでも十分与えることができそうだ。

こんな感じで、彼らは航路の中ほどまで追っかけて来ていたが、じきに元の港へ

戻っていった。旅路にカモメのお見送りも悪くはない。