私が最初に入手した双眼鏡です。決め手は最小焦点距離50cm、双眼鏡としても
拡大鏡としても使えるという触れ込みでした。
お値段は1万1千円。造りや機能を知れば納得ですが、最初はよく知らなかったこと
もあって本当にビックリしました。ロボットの顔を思わせる双眼鏡らしからぬ個性的な
デザインも特徴的です。
さて、多くの双眼鏡の最小焦点距離は2mくらいですが、本機は驚異の50cm。
その威力は野外よりも博物館で発揮されたのでした。展示品の表面を拡大してつぶさに
眺めることができます。屋外でも昆虫や葉の表面だけをクローズアップして観察する
ことができるため、肉眼とは違う新たな気づきがあります。もちろん、普通に双眼鏡と
しても十分に使えます。
軽く片手で容易く操作できる大きさで、かつ、ピントダイヤルの動きは実に滑らか。
観たい目標にピント合わせがやりやすいから、本当に覗きやすい。画像は均質で妙な
変形はなく、視野の隅でも歪みは生じません。色カブリも皆無。
ただし、慣れてきた今では視界がやや狭い(46.2度)のと、若干の暗さを感じても
います。6.5倍はこの対物レンズの口径(21mm)に対し、ギリギリの倍率です。
外装のラバーコートが若干ホコリを吸着しやすいのが玉に瑕かな。
それでも日常的には必携の1台です。これがもし5倍くらいだったら神機・・・!?
あれこれ使えて持ち運びも苦にならないので、初心者の最初の1台におすすめします。
視野7.5度(実視野46.2度)、重量290g